Netflixやってますか?映画もドラマもアニメもたくさん観れて、月々千円くらいっていい時代になったもんです。
そんなありがたいNetflixなんですが、4月6日に一部の機能の変更がありました。その一つが評価機能なんですね。以前は5つ星方式(☆☆☆☆☆)だったんですけど、facebookで見るような「サムズアップ&ダウン方式」 (👍👎)になりました。
その他にも、変わった機能や設定もあるので、まとめと一緒に「なぜ今回サムズアップ&ダウン方式へ変更したのか」の考察もしてみましたよ。Netflixの機能はどう変わったのか、興味ある人はぜひどうぞ!
目次
Netflixからのお知らせ公式動画
日本語版がなかったので、英語版になります。なんとなく意味はわかりますが、はやいので理解するのに時間がかかります。
今回の変更点
上の公式動画と実際にNetflixを見て、変更した点をまとめてみました。
1. 5つ星評価から「サムズアップ&ダウン評価」へ
今回のメインは、この変更でしょう。長年続いた5つ星評価から、サムズアップ&ダウン評価になりました。
変更の理由
Netflixがレコメンド機能(ビックデータや、自分の評価、視聴時間などのデータをもとに、自分にあった作品をおすすめしてくれる機能)に力をいれているのは有名な話です。
Netflix視聴の75%を支えるオススメ機能の秘密 | あやぶろ
好みにあったおすすめをするには正確なデータが欠かせません。しかし、多くのユーザーにとって5つ星方式は、星の意味がわかりづらく、混乱しやすいことが調査によってわかったみたいですね。
サムズアップ&ダウン方式に変更することで、ユーザーに的確に評価してもらい、結果としてユーザーの好みの作品を、より正確におすすめする狙いがありそうです。(さらなる理由については最後に考察しています。)
たしかに、5つ星評価だと主観のはいる余地がけっこうありそうですね。サムズアップ&ダウンによって、より好みにあった作品を教えてくれるならいい変更なんじゃないでしょうか!
サムズアップ&ダウンの意味
さて、変更されたサムズアップ&ダウン方式ですが、一般的にいわれている「イイね!」と「イマイチ…」という意味だけで捉えていると、ちょっと使い方を間違えてしまいそうです。
正確には
- サムズアップ:作品が気にいって、似たような作品をオススメしてほしいときにクリックする
- サムズダウン:作品が気にいらず、似たような作品はオススメから除外してほしいときにクリックする
このような意味になります。単純に「イイね!」「イマイチ…」で使いわけてもいいですが、頭に入れとくと、より自分にあった作品をオススメしてもらえるようにできるかもしれません。
なので実際には、「サムズアップ」「サムズダウン」「なにもしない」の3つが選択肢になります。
Netflix公式ヘルプページにはこのようにあります。
できれば日本人向けに、「オススメしてくれ!」「どちらかといえばオススメしてほしい」「どちらかといえばオススメしてほしくない」「絶対オススメするな!」くらいにしてほしいところです。
2. マッチ率を具体的に表示
2つ目は、ユーザー個人のマッチ率の表示。緑色で「気に入る確率」は何%か、具体的な数字で表示されるようになりました。
これは、ユーザーがどれくらいその作品を気にいってもらえるか、Netflixが予想した点数です。サムズアップ&ダウン評価も含め、Netflixのアルゴリズム分析によって計算された、そのユーザー個人が気にいる確率が表示されてます。
しかし、すべての作品にマッチ率がでているわけじゃなく、新着の作品やすこしでも視聴した作品、あまり見ていないジャンルの作品はマッチ率がでていないみたいですね。今後データがたまっていくと、マッチ率がでるのかもしれません。
10個ほど気にいっている映画をサムズアップして、次にNetflixでは見てないけどレンタルで見た気にいっている映画のマッチ率を見てみると、どれも70%以上でした。なかなかあたってる印象です。
3. 検索の並び替え欄に「星の数順」が消滅
何回クリックしてもない!どこにも…ない!
サムズアップ&ダウン方式になったのだから、当然だとばかりに並び替え欄の「星の数順」が消滅してましたよ。
たしかにあたりまえっちゃ、あたりまえなんですが、二度見しちゃいました。
地味に使ってたので、なにげに衝撃です…。これはもう「イイネ!の数順」が追加されることを祈るしかないかもしれません。
4. 詳細画面に受賞歴が掲載
詳細画面に受賞歴がのっています。
確認した中では、「アカデミー賞」「TIME」「AFI映画祭」「ゴールデン・グローブ賞」「インディペンデント・スピリット賞」がありました。なおここから受賞ごとの検索はできない模様。
変更によるメリット・デメリット
今回の変更によるメリット・デメリットを、一人のユーザーとして考えてみました。
メリット
好みにあう作品をより見つけやすくなる
この『エアベンダー』っていう作品は、以前からおすすめのページに出てたんですが、星の数(全体の評価)が5つ星中2つだったので、見る気がしてなかった作品です。
けれど機能が変更されて、マッチ率を見てみると、なんと90%の高さでした!あいまいなおすすめではなく、一つ一つの作品に具体的なマッチ率をだすことで、これまで気にしてなかった作品が、自分の好みにあうことに気づけます。
これ以外にも、アニメの『つきみのいえ』が96%、『仮面ライダー龍騎』が88%、次に見ようかなと思ってた『アウトロー』が56%になっていました。
確率があらかじめみえるので、観る順番や期待度など、観るときの判断材料として使いやいというメリットがありますね。
ボタンが評価しやすい場所にある
以前は「マイリストに追加」ボタンしかなかった場所に、「サムズアップ&ダウン」が追加されてます。
クリックする機会が多いボタンの近くに配置することで評価しやすくなり、ユーザーにとってわかりやすくなりました。Netflixにとっても、ユーザーが進んで評価してくれるとデータが集まり、さらに精度のあがったおすすめができますね。
ブログのシェアボタンの配置などと同じように、こうしたデザインもメリットになるでしょう。やはり世の中シンプルでわかりやすいのが一番ですね。
デメリット
全体の人気作品がわからない
並び替え欄の「星の数順」が消滅したことで、Netflix全体で人気の作品を一覧で観ることができなくなってしまいました。
なにを観るか迷ったときに、星の数順で調べてみることがけっこうありましたが、これ以降はできませんね。ホームの「話題作品」や、外部サイトから観てみることはできそうです。
Netflixの戦略がしっかりしているということなのでしょう。機能をつけくわえることはできても、なくすことはなかなか難しいので、なんだかさすがだなという印象です。
マッチ率による先入観の影響
マッチ率が具体的な数字によって表示されることで、デメリットもありそうです。
マッチ率90%の作品を観るとして、どうしても期待しますが、期待が大きくなりすぎてしまうこともあります。
もう一つマッチ率が低いことで、新しいジャンルの映画と出会う機会が少なくなってしまうこともありそうです。
作品の純粋な評価ができない
5つ星方式では、作品を観たあと自分なりに評価できましたが、サムズアップ&ダウン方式だとおもしろさを自分なりに評価することができません。
これについては、「Filmarks」や「WATHA」などの映画記録アプリや、さまざまなウェブサービスを使うことで、解決できるでしょう。
おすすめ映画記録アプリはこれだ!FilmarksとWATCHAを比較してみた
私はFilmarksを使ってますが、ポスターがきれいに表示され、5点満点、0.1点刻みで記録できますよ。
Netflixが目指すサービスとは(考察)
今回の変更から、Netflixの戦略を考えてみました。
変更のメリットを考えていくと、Netflixの戦略は「よりユーザー個々の好みにあった作品をおすすめすることで、長くサービスを利用してもらうこと」でしょう。
それを前提に考えると、今回評価の方法をサムズアップ&ダウン方式にしたのは理にかなってます。
なぜなら映画やアニメなどの映像作品は、最終的にはユーザー個人の主観で評価することになるからです。
Amazonの商品評価は5つ星方式ですが、それは商品に目的があり、それに沿った一定の基準によって、客観的に評価できるためです。だからみんな星の数を参考に買い物してます。冷蔵庫なら大きさ、電力、重さなどですね。
しかし映画は客観的な基準での評価が難しいです。例えば、『君の名は。』を5つ星方式で評価したとき、「ストーリーはいいけど、女の子があわない」から3つ星、「キャラクターはいいけど、ストーリーがよくわからん」から3つ星という評価があったとします。
どちらも3つ星評価ですが、その理由はまったく違いますね。自分の記録としてつけるなら、それでも問題ないですが、おすすめするとなると致命的です。
それならば5つ星評価より、似た作品をおすすめしてほしいかどうかのサムズアップ&ダウン評価のほうが、より効率的に好みに合った作品をおすすめできるでしょう。
もちろんこれまで、膨大なデータを分析して、メタデータを作成してきたNetflixだからこそできることです。(そのすごさはこちらの記事で詳しいです)
実装するまえに、テストしているのは確実なので、マッチ率で具体的な数字までだしてしまうところに、Netflixの自信のほどを感じます!
まとめ
Netflixの変更点と、メリット・デメリットについて書いてきました。いろいろ考察でいいましたが、やはり「オススメしてくれ!」「どちらかといえばオススメしてほしい」「どちらかといえばオススメしてほしくない」「絶対オススメするな!」の4段階くらいはほしいなというのが正直なとこですw
最後まで読んでくれてありがとうございます。新しい機能をうまく使って、好みの映画を観ていきましょう!
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